9、見えない姿(管理職 長野県 55 ふくち様)

 

私がまだ20歳のときに体験した話です。

 

東京での就職が決まり、生まれて初めての一人暮らしをするためにアパートを探していました。

 

横浜市の新子安駅から歩いて15分、築三十年は経っていると思われる古いアパートでしたが風呂トイレ付きで家賃が格安でしたので即決しました。

 

引越しを済ませて両隣の方だけでも挨拶しようとしましたが留守でした。

 

1ヶ月ほど経った頃、ちょっとした違和感を感じていました。

 

そのアパートは2階建で1階、2階あわせて10部屋あります。

 

私の部屋は2階の奥から2番目なので他の部屋を通って自分の部屋に行くのですが誰一人として住人に会っていないことに気づきました。

 

すべての部屋に表札は貼ってあるので空き部屋ではないと思うのですが誰とも顔を合わせていません。

 

私は8時頃に部屋を出て残業がなければ18時頃には帰宅していました。

 

あたりが暗くなって帰宅するとほとんどの部屋の明かりは点いています。

 

私の部屋の両隣も明かりは点いているので誰か住んでいることは確かです。

 

さらに妙なことに両隣ともすごく静かなのです。

 

古いアパートなので壁も薄いと思うのですが物音が全然聞こえません。

 

2ヶ月が経った頃です。

 

相変わらず他の住人と顔を会わせておらず少しずつ恐怖を感じていました。

 

さらに自分の部屋にいると誰かに見られているような感覚を覚えるようになっていました。

 

そして、ある夜、なかなか寝付けずに何度も寝返りを打っていたとき突然誰かが部屋に入ってきた感覚がありました。

 

背筋がゾッーとして動くと怖くてじっとしていました。

 

ソレはだんだん私のベッドに近づいてきました。

 

怖くて気が狂いそうでした。目をつぶっているにもかかわらずソレが足元まできて私を見下ろしている感覚が伝わってきました。

 

突然ソレはわたしに覆いかぶさってきました。

 

同時にグワングワンと耳鳴りがして金縛り状態になり、呼吸も苦しくなってきました。

 

気がつくと一心不乱に「南無阿弥陀仏」を唱えていていました。

 

突然金縛りがとけて楽になりそのまま眠ってしまいました。

 

翌日、絶対引越そうと思いながら部屋を出ると初めてお隣の人に会いました。

 

優しそうなおばあさんで部屋の前を掃除していました。

 

「お、おはようございます」と挨拶すると「おはようございます。

 

昨日はお友達が来ていたんですね。

 

ときどき楽しそうな笑い声が聞こえてきましたよ。」と言われてゾっとしました。

 

1週間後に引越しました。

 

10、正夢になったあの場所(大学生 茨城県 32 ナッパ様)

 

私が大学生のときの話です。

 

大学に進学しアパートを借りました。

 

1Rの学生用アパートです。

 

木造の割に造りがしっかりしていました。

 

高校を卒業し上京、3月終わりから八王子に住み始めたのですが、入学式を終えた4月、夜寝ていると夢を見ました。

 

玄関から黒い人影が入ってきて寝ている自分の上に覆いかぶさる夢です。

 

そして目が覚めると金縛りにあっていました。

 

体は動かず怖くて目を開けられない状態でした。

 

目を開けられないのですが、目の前で赤信号が点滅するようなものを感じたため、恐怖で開けられませんでした。

 

その日はまた寝てしまったので怖かったという印象しかありませんでした。

 

それから1週間に2、3回ほど同様の夢を見て、金縛りにあうという現象が起こりました。

 

ここまではよくありがちな話なのですが、問題はそれからです。

 

7月に入り、大学のテストも落ち着き、夏休みに入った頃、夢の内容が変わり始めました。

 

自分が家の周りを散歩している夢です。

 

その頃の状況として自分のアパートから出て大学の方向にしか行ったことがないので周囲の様子はよくわかっていませんでした。

 

行ったことのない道を歩いているにもかかわらず、夢の内容は鮮明でした。

 

近くにお寺があり、お墓があり、大きな木があるといった夢でそこからいろんな家を通って直線距離で自分のアパートの自分の部屋を通って川にいくという夢でした。

 

その夢も1週間に2回ほど見ました。

 

なんとなく気になっていたので、実際に散歩してみたところ、夢の通りにお寺があり、お墓があり、大きな木がありました。

 

真夏だったのに鳥肌が立ったのを覚えています。

 

もしかして夢の中で自分が通っていたのは霊道かと思いました。

 

自分の家で眠ることが怖くなりましたが、夜眠っていると今度はたくさんの人が自分の部屋を通過している夢を見ました。

 

明け方目覚めると閉めて寝たはずの窓が開いていました。

 

クーラーをつけっぱなしで寝ていたので窓を開けて寝るはずがありません。

 

さすがに何かがおかしいと思い、お寺の人にこの話をしたところ、「こちらに手を合わせて行ってください」と言われたので言われるがままにしました。

 

それから恐怖体験は無くなったのですが、自分が何に手を合わせたのかは今でもわかっていません。

 

注意

※記事ご紹介している体験談を無断転載、無断引用したりする行為は禁止してます。

 

どうしてもアパートは色々な人が入居するため怪奇現象が起こったとしても不思議ではありませんし、幽霊が見えたとしてもあまり怯えると逆に怖がらせるようにする場合があります。

斉藤多美子
アパートは色々な人が入居しているので、怪奇現象があっても不思議ではありません。

最後に

 

アパートで恐怖の体験をされた本当にあった怖い話を10選ほど人気ランキング順にご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

 

あなたも、普段は感じられない心霊現象が起こる日もあるかもしれないので、その時は嫌であっても見てしまうことになるでしょう。

 

もしも、オバケが出ても慌てずに「般若心経」などのお経を唱えて消えるのを待つしかないのと、状態が酷いならば霊媒師を呼んでお祓いをする必要がございます。

 

斉藤多美子
幽霊は見えないだけで、あなたの近くにもいるのでお忘れなく♪

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