4、少女の声(学生 福岡県 24歳 甘い栗様)
中学生のころに体験した話です。
私は運動部に所属しており、副部長を務めていました。
そして、副部長の仕事のひとつには、部活が終わった後は更衣室の毎日更衣室の鍵を職員室に返却しに行かなければならないという係がありました。
冬の時期になると、鍵を返却しに行く頃にはすっかり日も暮れていて、途中に通る外通路はいつも真っ暗でした。
静まり返った校舎に向かって伸びるその通路を通るのは不気味だったので、いつも友達についてきてもらっていたのを覚えています。
その日は、冬の大会間近の練習日でした。
練習後に部長ともう一人の同級生と練習の振り返りを話し込んでいたせいで、いつもより遅い時間に鍵の返却にいくことになったのです。
他の部はとっくに活動を終えて帰宅していて、校内で残っている生徒は私たちだけのようでした。
部長の子はトイレに行きたいとのことだったので、私ともう一人の同級生の二人で職員室に向かいました。
いつもの真っ暗の通路を通りかかっていた時です。
後ろから、「ねぇ。。ねえ!」という女の子が聞こえました。
私と友達は震えあがり、通路の先の扉まで走り抜けました。
扉を閉じ、顔を見合わせた時、さらに扉がガチャガチャと音を立てました。
あまりに怖かった私たちは、そのまま振り向くことなく職員室に向かいました。
職員室で顧問の先生に今起きたことを訴えたのですが、先生は全く相手にしてくれることがなく。。
「部長のいたずらじゃないの?」としか返ってきませんでした。
部長は私たち以上に怖がりだったので、ひとりでそんないたずらをするわけがありません。
戻って聞いてみても、やはりそんなことはしていないとのことでした。
それ以来、私は別ルートから職員室に向かうようになりました。
ただ、1年後、同じ頃にまた、同じような体験を、今度は別の部活の後輩がした、といううわさを聞きました。
私たちが出会ったのがなにものだったのか、は今も分かりません。
でも確かに、あれは女の子の声だったと思います。それ以外にあんな音が出るものを私は知りません。
いつまでも忘れることのできない、冬の恐怖体験です。
5、白い洋服を着た人(学生 兵庫県 38歳 ADATIKEN様)
私が中学1年生の時に体験した話です。
中学生時代は、卓球部に所属していました。
特に運動が得意だった訳ではありませんが、私が通っていた中学校では、絶対何か部活に入らなければならなかったので、親友と相談して、運動部だけど、楽そうなイメージの卓球部に入りました。
ところが、先輩、後半の上下関係が厳しく、練習もハードで、卓球部に入ったことを、すぐに後悔しました。
そんな案外ハードな中学生活にも少し慣れた頃でした。
卓球部は、普段は体育館の2階の狭いスペースで練習をしていますが、時々、体育館が使えない時があり、その日は2階の卓球部のスペースも使えないので、校舎内にある多目的ホールで卓球台を出して、練習をすることがありました。
多目的ホールの卓球台は3台しかないので、当然、先輩が台を使用し、1年生は、先輩の後ろで球拾いか、素振り、壁打ちの練習をします。
その日も、多目的ホールで練習だったので、いつものように、球拾い、素振り、壁打ちを1年生で交代しながらやっていました。
私は、ちょうど親友と並んで、壁打ちをしていたところでした。
壁打ちは窓際の壁で行います。親友と喋りながら壁打ちをしていて、先輩から注意を受けてしまいました。
その後は、黙々と壁打ちの練習をしていたのですが、球が外れてしまい、転がったピン球を取りに行き、ふと窓の外に視線が行きました。
多目的ホールは、2階にあったのですが、窓の外、私と同じ高さの位置の空中の上を、白い服を着た女の人が、スーッと通りました。
思わず悲鳴を上げそうになりましたが、少し前に先輩から注意されたところだったので、ぐっと我慢しましたが、自分の身体からさーっと血の気がひいていくような感じがしました。
その場は、必死でいつも通りの練習をして、部活が終わったあと、親友から「どうしたん?なんか元気ないやん。」と声をかけられたので、私は、窓の外を白い服の女の人が空中の上を横切ったことを話しました。
すると、親友も「あ、あれ?!やっぱり見間違いじゃなかったんや。私も見たでー。」と言いました。
その声に、ほかの近くで練習していた同級生も「私も見た。」と言う子が何人かいました。
その後は多目的ホールで練習するのが密かに怖かったのですが、もう同じようなことが起こることはありませんでした。
私だけではなく、他の人も見たということが余計に怖かった思い出です。
6、コンテナの中(学生 長野県 35歳 ぽかち様)
私が中学2年の秋、朝からあまりお腹の調子が良くなくて生まれて初めて朝食を食べずに登校しました。
私は幼少期からなぜかお腹の調子が悪いときに限って様々な心霊体験をする妙な体質があるのですが、この日の出来事はたったの5秒で終わりましたが20年の歳月が経った今でも鮮明に記憶に残っているほどのインパクトがありました。
私が通っていたのは長野県千曲市にある更埴西中学校という割りと歴史のある中学校で、当然ながらどこにでもある七不思議と言われるものがありました。
しかし、1つだけ他の学校ではあまり聞かない話がありました。
私が入学する何十年か前に、給食のコンテナを二階、三階へと昇降させるためのエレベーターがあったという噂が出回りました。
ある日、私のクラスメイトが廊下の壁に寄りかかっていると「この部分だけ音が違う!なんか空洞みたいになってるんじゃないか?」と言い出したました。
そしてふざけてその壁を叩いていたら老朽化のせいか壁に小さな穴があいてしまいました。
覗きこむと何か赤いものが見えるのです。
「どうせ穴があいてしまったのだから、穴を広げて見てみようぜ!」とクラスメイトが言い出し思いきって壁を壊すと、中には不気味なほど赤く塗られたエレベーターが顔を出したのです。
当然、先生には怒られましたが、直後の学活の時間で先生がエレベーターが使われなくなった理由を話し始めました。
学校内での事故という事で、全教師が知っていることだったようなので信憑性の高い話でした。
当時、給食を運ぶためのエレベーターがあり、安全対策のシステムがないもので、三階で腕と頭を入れてコンテナを出し入れしている途中で、一回の生徒が「下がる」のボタンを押してしまって、三階の生徒の頭がエレベーターと壁の間に挟まれ切断されてしまうという事故があったということでした。
全員が青ざめていましたが、私は朝からお腹の調子が悪かったのでなおさら青ざめていました。
そしてその日の2時限目が終わりお腹を抱えてトイレに向かいました。
大便用の個室に入りドアを閉めようとした瞬間に手拭いを頭に巻いた胴体のない目だけ上を向いた状態の物体が目の前に現れました。
私は心霊体験が多かったので、ビックリしましたが見ないふりをしてそのままドアをしめました。
そしてその5秒後にドアの向こうで「ふえっ!!!!」っという声が聞こえました。
その間トイレにいたのは私だけでした。
以上です。