4、奇妙な音(アルバイト 静岡県 20歳 サンジ様)
バイクで遠方に出掛けた帰り道でのことで、時間は午前1時過ぎでした。
長いこと運転して、やっと地元に入ったんですが自宅に帰るには2つルートがあり自宅までの距離は近いが事故がおこるトンネルで夜はあまり通らないほうがいい道ともう一方は、自宅までの距離は長くなってしまうが明るくて安全な道です。
普通に考えれば後者を選びますが、その時は遠距離を運転していたことによる疲労もあって安全さよりも早く自宅にたどりつけるトンネルの方を選んでしまいました。
少し怖さもありましたが自分は霊感もないし、そもそも霊というものをあまり信じていませんでした。
そうしてトンネル付近にさしかかったとき、深夜ということもありトンネル内は静寂さと適度な暗さで不気味な雰囲気が漂っていました。
少しびくびくしながらトンネルの中に入った次の瞬間にバイクのうしろが急激に重くなりました。
僕のバイクは二人乗りが可能なので友人をよく乗せることもあり後ろが重くなる感覚はよくわかるのですがまさにその感覚でした。
すぐにバイクの後ろを確認しようとミラーを見ましたが、もちろん何もうつっていませんでした。
でも後ろに誰かが乗っている感覚は確実にあったのでこれはマジでやばいやつだと思ってスピードを下げようとしましたが、驚くことにブレーキをかけても全然作動しませんでした。
そのとき90キロはでてたと思います。
もうその時には、かなり焦っていて無事このトンネルを抜け出せるようにとひたすら祈ることしかできませんでした。
それで本当に運がよくてトンネルの出口付近にさしかかった時にブレーキが効きました。
「助かった、本当によかった」と思っていた矢先に、バイクの後ろがスーッと軽くなるような感覚と同時に「チッ」という舌打ちが耳元で聞こえてきました。
いま考えるとあの舌打ちはあともうちょっとで道連れに出来たのにという意味だったのでしょう、、後から近所のおじいさんに、トンネル工事の際に事故で亡くなった方が何人もいるというお話を聞きました。
だから事故が多発するそうです。。
5、叩かれる車の窓( 会社員 広島県 34歳 平岡様)
やっぱり行かなければよかったと心の底から思った夏の恐怖体験です。
当時私は大学2年生で、地元の友達と友達のお兄さん、お兄さんの友達の4人で真夏の深夜にドライブをしていました。
お兄さんが運転する車で突然お兄さんが「グリーンライン行ってみようや」と言いはじめ、すでに心霊スポットで有名だったグリーンラインという県道のトンネルに行くことになりました。
グリーンラインに入ると街頭は少なく、道沿いには鬱蒼とした木々が並び砕けた岩がごろごろしていて、何とも言えないじめっとした雰囲気でした。
薄暗い道路を進んでいると、お兄さんの友達が「トンネルに入ってクラクションを2回鳴らすとヤバいことが起きるらしい」と言いだしました。
霊など全く信じてないお兄さんは「本当に何か起きるかやってみよう」と、引き留める私たちをよそにそのトンネルへ向かいました。
いよいよトンネルが見えてきて、私と友達は「怖い怖い」と涙目で訴えましたが、お兄さんは楽しそうにスピードを落とさずトンネルに入っていきました。
そしてすぐ、お兄さんはクラクションを2回「プーッ、プーッ」と鳴らしました。
私と友達は息をのんで目をつむりかがみこみました…が、10秒ほど経っても何も起きずそのままトンネルを抜け、また真っ暗な道路を走り始めました。
全員「なんだ、何もなかったじゃん…」とほっとした次の瞬間、「ドンドンドン!ドンドンドン!」と外から窓を叩くものすごい音がし始めたのです。
私と友達は恐怖で耳をおさえながら泣き叫び、お兄さんも叫びながらハンドルを握ったまま混乱状態、とにかくスピードを上げてグリーンラインを抜けようとしました。
車内はパニックに陥ったまま走り抜けようやく車通りのある大きな道路に出ると、いつの間にか窓を叩く音はおさまっていました。
そのまま最寄りのコンビニまで行き車を止め、4人とも呆然としたまま黙っていました。
とりあえず無事に帰ってこれたことに安堵していると、急に助手席に座っていたお兄さんの友達が「うわっ!何だこれ!」と大きな声を上げたのです。
私たちは声に驚いて前を見ると、窓ガラス全面に無数の白い手形がついていたのです。
その後は親に迎えにきてもらい何事もなく自宅に戻りましたが、あの後別の友達から聞いた話では、グリーンラインでは不審な車の事故が多発していたそうで、このあとすぐトンネルは夜間閉鎖されることになりました。
6、不思議な手形( OL 鹿児島県 22歳 レモン様)
私が家族である父・母・妹と一緒に車に乗っていた時に体験した出来事です。
その日は、薩摩川内市にある親戚の家を訪ねる予定でした。
自宅は鹿児島市にあり、そこでは日ごろから桜島の影響で火山灰がよく降ります。
薩摩川内市のほうは降灰はないため、そこへ行くときは毎回直前に自宅で洗車をしてから向かっていました。
今回も、いつも通り朝に父とキレイに洗車をして、お昼過ぎに家を出ました。
朝から雨が降っており、道中の山道は見通しが悪く、なかなかスピードが出せない状況でした。
車の中で両親が、入来峠という場所があってそこが心霊スポットだという話をしていました。
両親が若いころに、そこへ肝試しにドライブに行くことが流行っていたそうですが、結局恐怖体験をした人は誰もいなかったそうです。
父が「久々にあそこ通ってみない?」と言ったため、私も興味本位で行ってみたいと答えました。
そして道を進み、入来峠付近に来ると、それまではあまり感じなかった霧が急に濃くなりはじめ、雨天で周囲も暗かったため、日中にもかかわらずライトをつけないと走行できない状況でした。
スピードを落として山道を走行していると、母が急に「なんか今日いや。戻ろう。」と言い始めました。
しかし、親戚の家まではもう少しであったため、父は「大丈夫だから。」と言って、先を急ぎました。峠を抜け、付近のトンネルに入ったときです。
前後はおろか、対向車もいない状況で急に車に何かぶつかったような衝撃を受けました。
ミラーを見ても何も映っておらず、走行にも問題はなかったため、とりあえず急いで親戚の家へ向かいました。
その間も母はずっと「なんか嫌。気持ち悪い。」とつぶやいており、その状況を見た私も次第に怖くなってきました。
親戚の家に到着し、車に何かぶつかった後がないか確認したところ、なぜかバックドアの窓の外側に手形が2つ付いていました。
キレイ好きな父は窓に指紋がつくことを嫌うため、家を出発する前に全窓を拭いており、道中でコンビニに寄ったりして車を離れることもしていませんでした。
それを見た母は、「私霊感とかないのに、峠の途中からずっと男の人の声がしてた。」と言い、震えていました。
その後家族一同恐ろしくなり、神社へお払いに行きました。
あの時の体験は今でも忘れることができないくら、い頭の中に強烈に焼き付いています。