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4、地縛霊のポルターガイスト(パート 富山県 49歳 トランポリンタ様)
15年以上前に正社員で働いていた時の話です。
当時の職業柄、会社でひとりで残業がすることが多くありました。
幽霊はみたことなないのですが、存在を信じる方だったので、それだけでもかなり怖いと思っていました。
ある日、霊感のある上司によると、会社内には何人か地縛霊がいて、中には危険な霊もいると教えてくれました。
幸い私が所属している部署からは遠いのと、夜には近づくことはなかったので少しだけ安心できました。
しかし、それ以外の霊も色んな部署で見かけることがあると言うのです。
その中に私が仕事している部署も含まれていました。
できれば知りたくなかったです。
なぜかって、知らなければ必要以上に幽霊に怯えることもないからです。
その話を聞いた夜、残業するのが怖くて怖くて仕方ありませんでした。
広い社内に自分ひとりです。
しかも郊外の企業団地なので、夜になると本当に静かになります。
できるだけ賑やかにしようと思って音楽を聴きながら作業したり、余計な事を考えないように仕事に集中したりしました。
しかし、そんなある日不思議なことが起きました。
隣の部屋にある水道から、いつのまにか水が流れていたのです。
仕事をしていたのでいつから流れていたのかはわかりませんが、社内にはもちろん私一人で、日が暮れてからは一度もその部屋に入ってないのです。
日中はもちろん他の人が使用してましたが、もし出しっぱなしであれば、もっと早いうちに気づくはずです。
また、別の日には自分の後ろのドアが突然、勢いよく締まったことがありました。
窓も他の扉も全て閉じて風なんて全くない状態での出来事でした。
恐る恐る振り返ってみても何も見えませんでしたが、きっと何かがいたのだと思います。
そんなことが何回か続いて、残業のたびに恐怖に怯えていました。
今はその会社は辞めましたが、会社自体は現在でも続いているはずなので、私の後任の方も今頃、同じように怖い思いをしているかも知れません。
5、サラリーマンのおじさん(アルバイト 三重県 当時26歳 りーたん様)
当時冠婚葬祭会社の生花部で生花制作の仕事をしていた時のことです。
いつも通り仕事に追われ急ピッチで葬儀の供花を作っていた時…
何か視線を感じます…
作業場の出入り口のところからヒョッコリ顔を出したり引っ込めたりしているおじさんの姿が、私の視野の端っこに入ってきます。
そちらに焦点を合わせると居ません。
また作業を始めるとまた同じような行動をしているおじさんが視えます。
何か用事なのかなぁ?と思いつつ、用事なら社員さんに声をかけるだろうしなぁ…とそのまましばらく放置していました。
でも何回も私の視野の端に現れ…消え…の繰り返しなので社員さんに『誰か用事みたいですよ!』と伝えました。
社員さんが手を止めそちらへ行ってみても
『誰も居ないよ!』
『すいません…』
気のせいかなぁと思い作業を続けているとまた現れます。
今度は私が行ってみましたがやっぱりどこにもおじさんは居ません。
仕事仲間に『どうしたぁ?何してる?』と言われ
『おじさんが居るんです!』
『居ないよ!?』
『でも何度も見たのでしっかり顔は覚えてるんです。
ゲゲゲの鬼太郎に良く出てくるサラリーマンのような黒ブチメガネでポマードで整えられているような髪…
そして私達と同じジャンパー…』と話すと、
社歴の長いパートさんが『ああ…その人たまに出るのよ…』『昔、働いていたみたいよ』『いつもはあの辺にいるんだけどね…』と普段使わないものが入っている倉庫の暗い場所を指差しました。
『けど!何もしないから!大丈夫!!』って!!( ゚Д゚)
私は内心そんなこと言われても…と思いながらそういえば、わたし前から用事が無くて行ったことのないその暗い場所…
気になってたかも…
そこから視線を感じてたまに振り返ってた…と思ったら急にすぅ〜っと背筋が寒くなりました。
葬儀の仕事をする人は視える人が多いという噂は聞いていましたが私の身にも起きるなんて…
けど恐い顔はしていなかったので恐い人ではないのかも…
今でもあのおじさんの顔さハッキリ覚えています…
6、長い髪の白い服装の女(会社員 東京都 30歳 YUUHI様)
私(Y)が10年位前に体験したお話しです。
私が勤めている会社は都内にある10階建てのビルで、4,5,6階の3フロアがうちの会社になっています。
建物自体は年数が経っていますが、外観も内観も綺麗で働きやすい空間です。
私は4階のフロアに自身のデスクがあり1日の大半はその場所で働いています。
その日はいつもと変わらず通常通り朝から出勤し勤務を開始していました。
お昼の12時まであと30分くらいというところで小包が届き、6階の部署宛てだったのでそのまま小包を受け取り私が6階まで持っていきました。
階段を使っても良かったのですが、ふとエレベーターホールを見るとその時間帯はあまり使っている人がいないようだったので、2つ上の階までエレベーターを使い荷物を運びました。
いつもだと誰かしらとエレベーター内で重なることがありますが、誰とも乗り合わせることもなくスムーズに6階まで着き、荷物を渡し終えたあとはそのまますぐ4階のフロアまで戻ってきました。
時間にして5分も経たないくらいだったかと思います。
戻ってきたところで同僚のNと鉢合わせたので軽く会釈をしながら通りすぎようかと思ったところでNから「さっきさ、エレベーターに乗った時後ろの人大丈夫そうだった?」と聞かれました。
私がエレベーターに乗る瞬間をたまたま見ていたそうなんですが私は「後ろの人?誰のこと?」と聞き返しました。
するとNが「Yの後からに乗った女の人がなんかフラついた感じで具合悪そうだったから」と言われました。
「・・私、今乗った時1人だったけど」「え?だって後ろから乗っていったよ」と返され2人で一瞬固まりました。
エレベーター内は行きも帰りも確かに私1人でした。
誰か乗っていればさすがに分かります。
同僚のNは霊感は全くないですが視力は良いので、見間違えることはないはずですし何よりあの時、エレベーターホールは私以外誰もいなかったのです。
どんな感じの女性だったのか聞くと「長い髪で白い服装だった。でもこのフロアじゃ見かけない人だなと思った」といかにもな容姿を言われました。
このビルの近くには墓地があり、後から聞いた話ですが霊感の強い人は具合が悪くなったり、このビルには確実にいると言っている人がいました。
その後私が同じエレベーターを使った時10階建てなのに4階に止まると「12階です」と自動音声の声が喋ったりと不思議なことがありました。
原因は謎です。
7、真夜中に徘徊する死神(介護士 山形県 30歳 MO様)
小さい規模の介護施設で夜勤バイトをしていた時の話です。
その施設では定員9人までの老人を、夜間一人で介護する施設なのですが、私はその施設で夜勤専門のバイトをしていました。
その日は定員MAXの9人の介護を、夜通しで一人で行っていました。
老人たちはそれぞれ個室の自分のベッドで就寝しているのですが、私は安否確認のため10cmほど個室の扉を必ず開けるようにしていました。
その夜も、無呼吸症候群持ちのおじいさんの部屋から聞こえる大きないびきをBGMに、おむつ交換などの様々な介護、掃除屋選択といった業務を順調にこなしていました。
夜勤も終盤に差し掛かる午前5時。まだ空も薄暗い中、夜勤業務の一つである正面玄関の自動ドアの起動を私は行いました。
自動ドアを起動させ、一度自動ドアが開くいて閉じたのを数歩下がって確認し、背を向けたその時でした。
自動ドアが突然開閉を繰り返したのです。
私は既に3Mほど自動ドアからは離れており、センサーからも感知されない場所におり様子を見ていたのですが、自動ドアの開閉が1、2分ほど続きました。
流石におかしいと思い、私は死神が来たのだと直感的に唐突に感じました。
自分が夜勤帯に老人に亡くなられると、これから朝食の用意や様々な業務をこなしながら、病院への搬送などの対応も行わなければならず、このタイミングで来た死神にとてつもない怒りを感じました。
そして、開閉を続ける自動ドアに向かって、ふざけんな!帰れ!と一喝しました。
すると、自動ドアは開閉をやめ完全に閉まりました。
私は一安心し、老人たちが寝ている個室が並ぶフロアに戻りました。
すると、おじいさんのいびきが全く聞こえなくなっておりました。
私は焦り、おじいさんの部屋に急行しました。
おじいさんはやはり無呼吸症候群の症状が出ている様で、急いで私は駆け寄りおじいさんのを呼ぼうとしました。
しかし、私の口から出たのはおじいさんの名前ではなく叫び声が出ました。
なぜならおじいさんの顔がまるっきり骸骨に見えたからです。
そこそこ大きい叫び声にもおじいさんは反応せず、骸骨の顔のままでした。
焦った私はおじいさんを揺すりおこし、そこでやっといいつものおじいさんの顔に戻りました。
しばらくして、私はその施設でのバイトを辞めたのですが、やめて一年ほどした頃、あのおじいさんが施設で夜に呼吸が止まっているのを発見され亡くなったと、人伝に聞きました。