8、息子の生き霊(訪問看護師 新潟県 54歳 リロキ様)
15時頃の昼間真っ只中の出来事でした。
週に2回程毎回15時〜の訪問でしたが、訪問する度に頭痛がして軽い吐き気がするな………と毎回思っておりましたが、1日の最後又は最後から2番目の仕事なので、疲労感だろう…又はおじいちゃんが、良くタバコ吸っていたのでタバコの煙からの症状だろう…と思ってました。
しかし、3ヶ月程訪問した頃のことでした…
いつものように、「こんにちわ〜」と声を掛けましたが、その日は誰も出て来ませんでした。
その為、再度「こんにちわ〜訪問看護です〜」と少し声を大きくして呼んでみましたが、またまた誰も出て来ず……
再度、今度は少し身を乗り出して玄関から大きな声で「こんにちわ〜訪問看護です〜」と呼んでみたら、3秒程に感じました………
小太りの男性50代位で、緑色のトレーナーに黒いスウェットのズボンをはいた人が、私をチラッと見て居間から台所に行ったのです…
そこのご夫婦には、息子さんがお二人いらっしゃって長男さんは独身でお仕事を頑張っているとのこと、次男さんは、バイクで交通事故にあって、下半身不随で車椅子で生活していらっしゃるとお聞きしておりましたので、きっと長男さんが何らかの事情でお仕事を休んで、自宅にいたんだなぁ〜と思ってました。
しかし、お会いしたことはありませんが、お二人とも50歳を越えていらっしゃると聞いていたので、ごあいさつもせずに行ってしまった…私もごあいさつもしなかった…と後悔していました…
一瞬上記のようなことを考えていたら、その後いつものようにおじいちゃんが出てきて、家の中にあがらせて頂きました。
おばあちゃんは、洗濯物を干していたとのことで、家の奥におられて聞こえなかったとのことでした。
私の対象者はおばあちゃんなので、看護を提供中に謝罪しました。
「長男さんに先程お会いしたのですが、挨拶もせずに申し訳ありませんでした、今日お仕事休みだったんですね」と、しかし、返ってきた言葉は、「何言ってんの、長男は朝イチで仕事に行ったよ!」でした!
すぐさま私は血の気が引き寒くなったことは、今でも良く覚えています。
あんなにはっきりと、お顔や衣類迄見えたのは初めてでした。
9、職場の怨念(現場監督 奈良県 32歳 風鈴様)
工場生産ラインも老朽化が進み、改造工事が必要となっていました。
これまで手作業で人件費もかかっていたラインを自動オペレーション化する方式を取る当時では最新の工場へ成長させる画期的な計画でした。
そのために必要なのは、設備設計のエンジニアだけでなく、情報処理に長けたエンジニアもかかせません。
抜擢されたのは当時の情報システム部の先鋭係長でした。
年齢は30歳前後で、係長になったのは新卒入社して5年とやり手でした。
プロジェクトリーダーを担った彼は、残業することが多く、私が帰る22時でも彼は残業しています。
話によると家に帰っていない日々が続いたそうです。
ある日、朝一番に彼のいるオフィスにいくと、首を吊っている無残な姿をした彼が目に飛び込んできました。
全身にナイフで切りつけた傷で当たりは血まみれ状態。
メモ書きには「もう無理だ」と記されていました。
彼はプログラミングやシステム構築の仕事はできました。
しかし人に仕事を振るのが苦手で自分で背負い込んでいたのです。
時は10年。夜になると、叫び声が聞こえてくるのです。
場所はそう、彼のいた階のオフィスです。
この叫び声は一人だけではなく何人も聞いています。
実際に私も聞きました。
この声がすると照明やパソコンのモニターが薄暗くなるのでいっそう恐怖を引き立てるのです。
職場は違えど共に取り組んだメンバーの私にメッセージを残しているのか。
この現象は年に数回おこります。
あと彼の亡くなったオフィスに在籍する人の身内に毎年亡くなる人がでます。
彼の怨念がそうさせているのかもしれません。