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4、謎の手 (主婦 静岡県 37 胡麻様)

 

私が大学生のときのお話です。

 

あるときふと、引っ越してきてから一度も使っていない間仕切りのアコーディオンカーテンが気になって開いてみました。

 

するとそこに赤黒いしぶきの跡があるのを見つけました。

 

ちょうど冷蔵庫の隣だし、前の住人がここでケチャップでも破裂させたのかな、なんて考えながら吹き取って友人宅に遊びに行きました。

 

夜遅くに帰宅したときにはそのアコーディオンカーテンのことはすっかり忘れていて、いつものようにベッドで眠りにつきました。

 

数時間後。ペタン、とした感触を顔に感じて目が覚めました。

 

え?体が動かない・・・これって金縛り?焦って動こうとしても全く動けないのです。

 

怖かったので目を開けないまま寝ぼけた頭で考え、動けないなら寝よう、そう思って顔に何かが貼りついたままではありましたがそのまま眠りにつきました。

 

またしばらくして、ペタンとした感触を顔に感じて目が覚めました。

 

なにこれ、また来た・・・と思いつつも、恐怖と眠気でもう一度そのまま寝ることにしました。

 

さらに時が経ち、今度はべチンと少しだけ派手な音がしました。

 

やっぱり動けません。

 

そして少し肉厚な感じと何かずっしりとした重みが顔に。

 

今回は三度も起こされた怒りが沸き上がりうっさい!!!!!

 

と全身の力を込めると金縛りが解け、その勢いで顔の上の何かが跳ね飛ばされていくのが見えました。

 

数秒後、クッションフロアからゴトンッという鈍い音が聞こえました。

 

部屋は真っ暗。まどから差し込むかすかな月明りの中で恐る恐る目を凝らと青白くすこしゴツめの手首から先が転がっていました。

 

怖かったので見ぬふりをして眠りにつくと、翌朝には消えていました。

 

冷静に思い返してやっと怖くなってきて気休めに塩をまいてから掃除機で吸いました。

 

その日以来二度とその手は現れることはなく、退去するまでの間の数年間ずっと快適に過ごすことが出来ました。

 

ただ、なんとなく気になって周りの部屋の方々にこっそり家賃を聞いてみると、自分の部屋は最上階の角部屋というかなり恵まれた場所であるにもかかわらず家賃が安かったことが分かり、何かあったのかもしれないと思いましたが真相は分かりません。

 

5、音が鳴る幽霊マンション (会社員 山形県 39 メグ様)

 

引っ越しマニアだった時代が私にはありました。

 

2年ごとに更新をせず新居を探していました。

 

色んな物件に住みたいという一心で点々を引っ越しをしていて、2件目の家となる物件が少々の心霊現象が起こりました。

 

毎日深夜にラップ音が鳴るんです。「パンっ、パンっ、パンっ、」と・・・

 

ラップ音は今まで聞いたことがなかったのですが、都心に近いという事もあり初めてラップ音を聞きました。

 

特にもっと具体的な現象は起こらずただ、ラップ音が鳴るだけです。

 

住んでるうちにラップ音にも慣れ、不幸があるわけではないので深夜に眠りにつくときは、気にせず寝ていました。

 

私は、幸いこの程度で済んだので救われてると思いました。

 

引っ越した後に知ったのですが、このマンションは幽霊マンションと言われているそうです。

 

不動産屋さんが語ってくれたのですが、このマンションでなくなっている人がいるとのこと。

 

後で気づいたのですが、引っ越した当初、前に住んでいた人の郵便物がかなり溜まっていました。

 

そして、その郵便物は借金の借り入れのお知らせだけだったのです。

 

よく考えてみたら、ラップ音が鳴るのも、私の1個前に住んでいた住居人さんが私に何か救いを求めていたのかもしれません。

 

こういう孤独死(自殺・病死)などをした人は、遺品整理士さんによってきれいに清掃されます。

 

事故物件だからと言って住まないのは供養にならないと言います。

 

もしかしたら、前の住居人さんは、私が住んだおかげで救われていたのかもしれませんね。"

 

 6、クローゼットから覗く老人 (主婦 兵庫県 41 咲様)

 

私が高校生の時の話です。

 

当時は父親の仕事の都合で社宅に住んでいました。

 

家族5人だった事もあり、社宅が狭く感じるようになりました。

 

当時、社宅の近くにマンションが建つ予定で既に建設工事が始まっていました。

 

両親はそのマンションをえらく気に入ったみたいで購入する事に。

 

そして、無事引っ越しは終わり、普通に生活していたある日。

 

私は自分の部屋で昼寝をしていました。

 

自宅には自分だけのはずなのに物音が…

 

外の物音だと思い、気にせずに昼寝の続きをしようとしたら、誰かに見られてる様な感じがしました。

 

辺りを見渡しましたがもちろん誰もおらず、やっぱり気のせいだと思い寝転がった瞬間、老人と目が合ったのです。

 

「えっ…?」

 

一瞬頭が真っ白になりました。

 

だって、その老人はクローゼットの上段から私を見下ろしていたのですから。

 

もちろん、私の家におじいちゃんやおばあちゃんは居ませんし、ましてやクローゼットの上段に入るなど中々出来る事ではありません。

 

それからというもの、私は色々な体験をする様になりました。

 

・夜中寝ていると耳元でお経が聞こえる

・部屋の窓に女の子の影が写る

・入浴中天井から視線を感じる

・トイレで耳元で男性の声

など…

 

挙げればきりがありません。

 

新築マンションなんで事故物件というのはおかしな話なので、友達に話してみました。

 

すると、友達のおばあちゃんが教えてくれたのですが、たまたまマンションが建った場所が、昔墓地だったとか…

 

そして、私が住んでる場所は昔、大洪水が起こり大勢の人が犠牲になり、見つかってない人がそこら辺中埋まっているとか……

 

 7、何者かの気配 (技術職 長野県 38 ワカメ様)

 

私が若い頃に住んでいたアパートで体験した出来事です。

 

当時私はお金がなかったので安い3階建てのアパートの2階の真ん中の部屋に住んでいました。

 

家賃が安いので建物は古く壁にはヒビが入っているような物件でした。地震が来たら一瞬で倒壊するのではないだろうか?と思いながらいつも暮らしていました。

 

建物自体は古いのですがお風呂トイレは別だし部屋の広さもそこそこあったので建物が古いこと以外は特に問題がないと思って過ごしてしました。

 

そのアパートに引っ越してから2?3ヶ月くらいした時です。

 

夜中に寝ていると不意に起きるようになりました。

 

別に体調が悪いわけでもトイレに行きたいわけでもないのに目が覚めるのです。

 

目が覚めると誰かがこの部屋にいるような気がしてとても気持ちが悪い感じがしたのを今でも覚えています。

 

そんな日が何日が続きいよいよ怖くなった私は友達に相談することにしました。

 

すると友達は「私、別に霊感あるわけではないんだけどさ…そういう時って部屋に鈴をつけると幽霊がいるかどうか分かるっていう話聞いたことがあって実際やったことあったんだよね…そしたら本当に鈴が鳴ったのよ。風も無いのに…」

 

というので私も早速100均で鈴をいくつか買ってきて部屋の至る所に鈴をつけてみることにしました。

 

そして鈴が鳴ったら怖いのでその日は友達に泊まってもらい一緒に寝てもらうことにしました。

 

友達が泊まったその日は鈴はなりませんでした。

 

次の日に私は自分の部屋で一人で寝ました。すると夜中になんと吊るしてあった鈴のうち1つがなったのです。

 

怖くなった私は友達に電話してどうしたらイイのか相談すると「盛り塩をしろ」というので盛り塩をしてその日は一睡もできずに朝まで起きていることにしました。

 

しかし盛り塩をしても鈴が鳴る日は何日かあったのでだんだんこの部屋にいるのが嫌になってお金は無かったけど親からお金を借りてそのアパートから引っ越しました。

 

きっとあのアパートは事故物件だったのではないかと思ってます。

 

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